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健康診断後の「医師等からの意見聴取」を忘れていませんか?

2026年1月7日

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この時期になると、各企業で定期健康診断を終え、結果が返ってきているかと思います。

労働安全衛生法では、一定の条件に該当する従業員について、医師による就業上の措置に関する意見聴取を実施し、その意見に基づき必要な措置を講じることが義務づけられています。放置すると労務リスクの増大や行政指導につながるおそれがあります。「健診は実施した」「結果は配布した」・・・そこで完了としてしまっていませんか?健診後の医師等からの意見聴取が法律上の義務であることを知らない事業者が以外と多いのではないかと思います。せっかく健康診断を実施してもその後のフォローや義務が実施されずに終わっているのはとてももったいないと感じます。「知らなかった」、「やっていなかった」という場合は、この機会に内容を理解し、「健康診断後の医師等からの意見聴取」を確実に実施するようにしましょう。

 

 

1、健康診断の結果についての「医師等からの意見聴取」(労働安全衛生法第66条の4)

 

健康診断の結果、異常の所見があると診断された労働者について産業医等の医師から意見を聞くことが必要とされています。意見の聴取は健康診断実施後の3か月以内に行う必要があります。

 

■医師の意見聴取とはどんな内容?

 

①就業区分及び就業上の措置について医師等の意見を求めます。

就業区分 内容 就業上の措置の内容
通常勤務 通常の勤務でよいもの
就業制限 勤務に制限を加える必要のあるもの 勤務による負荷を軽減するため、労働時間の短縮、出張の制限、時間外労働の制限、労働負荷の制限、作業の転換、就業場所の変更、深夜業の回数の減少、昼間勤務への転換等の措置を講じる。
要休業 勤務を休む必要のあるもの 療養のため、休暇、休職等により一定期間勤務させない措置を講じる。

 

②作業環境管理及び作業管理を見直す必要がある場合には、作業環境測定の実施、施設又は設備の設置又は整備、作業方法の改善その他の適切な措置についての意見を求めます。

 

 

■意見を聴く医師とは?

 

①労働者数が50人以上の事業場は、産業医から意見を聴くことが適当です。(※50人以上の労働者がいる事業場は産業医の選任義務があります。)

 

②労働者数が50人未満の産業医の選任がない事業場は、地域産業保健センターを活用するとよいでしょう。(各都道府県・地区ごとに窓口があります。)

地域窓口(地域産業保健センター)| JOHAS(労働者健康安全機構)

 

 

2、健康診断実施後の措置(労働安全衛生法第66条の5)

 

・医師等からの意見を勘案し、その必要があると認めるときは、労働者の実情を考慮して就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少等の措置を講じます。

・作業環境測定の実施、施設又は設備の設置又は整備

・医師等の意見の衛生委員会等への報告等

 

 

3、まとめ

 

健康診断は実施して終わりではなく、その後のフォローがもっとも大事です。法令順守はもちろん、働く人が長く健康に活躍できる職場づくりのため、「医師等からの意見聴取」を適切に実施しましょう。また、精密検査や保険指導を受けたり、個人的に医師に相談する行為等は、労働安全衛生法第66条の4で定める「医師等からの意見聴取」とは異なるものです。精密検査等とは別に、実施する必要があるものですので混同しないように注意しましょう。

 

 

詳細は下記、厚生労働省のホームページをご確認ください。

労働安全衛生法に基づく健康診断実施後の措置について

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