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労働保険の年度更新
2026年6月16日
継続事業の労働保険の年度更新& 賃金集計のポイント
〜スムーズな申告のための基礎知識〜
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忘れていませんか?10月1日からの労働条件通知書の変更
2026年10月2日
2026年10月1日から、パート・有期雇用労働者に対する労働条件の明示事項が追加されます。
通常の労働者(正社員)との待遇の相違の内容・理由等について、労働者が事業主に説明を求めることができる旨を労働条件通知書に明示することが必要となります。
<労働条件通知書の記載例>
次の窓口に対して通常の労働者との間の待遇の相違(内容・理由)等について説明を求めることができる。
部署名 担当者職氏名 (連絡先 )※厚生労働省「パートタイム・有期雇用労働者に関するルールが変わります」より
10月1日以降に雇入れや契約更新を行う場合は、上記明示事項を追加した労働条件通知書を使用しましょう。(違反した場合は10万以下の過料)
以前より、正社員との待遇差についてパート・有期雇用労働者から説明を求められた場合、事業主には説明義務がありました。今回の改正は、説明を求めることができることを従業員に周知することで、この義務が機能することを目的とし、結果として不合理な待遇差の解消につなげていくことを狙いとしたものだと思います。
今後、明示事項の追加により、待遇差についての説明の求めが増える可能性があります。また、求めがなくても労働条件通知書の交付時等に、待遇差についてのわかりやすい資料を交付することや、説明を求めることができることを周知することが望ましいともされています。手当、賞与、退職金、福利厚生、休暇など、正社員との待遇に相違がある場合は、その内容や理由を説明できるよう、あらかじめ整理しておくことが大切です。合理的な説明ができないという場合は、待遇を見直す必要があるかもしれません。
厚生労働省のモデル様式も参考に、労働条件通知書の変更を忘れないように注意しましょう!
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令和8年度 最低賃金決定が決定しました
2026年10月2日
令和8年度の最低賃金が決定されました。
効力の発行日は各都道府県により異なりますのでご注意ください。
神奈川県の場合は、効力発生日は令和8年10月1日です。
※単位は円
都道府県名 引上額 令和8年最低賃金 令和7年最低賃金 発効年月日 岩手 +59 1,090 1,031 令和8年12月1日 茨城 +62 1,136 1,074 令和8年10月18日 群馬 +57 1,120 1,063 令和8年10月3日 埼玉 +55 1,196 1,141 令和8年10月1日 千葉 +55 1,195 1,140 令和8年10月1日 東京 +54 1,280 1,226 令和8年10月1日 神奈川 +54 1,279 1,225 令和8年10月1日 長野 +56 1,117 1,061 令和8年10月2日 静岡 +57 1,154 1,097 令和8年10月15日 福岡 +57 1,114 1,057 令和8年10月4日 沖縄 +63 1,086 1,023 令和8年12月2日 他の都道府県は厚生労働省や各労働局のホームページでご確認ください。
最低賃金の適用される労働者の範囲
地域別最低賃金は、産業や職種にかかわりなく、都道府県内の事業場で働くすべての労働者とその使用者に適用されます。(パートタイマー、アルバイト、臨時、嘱託などの雇用形態や呼称の如何を問わず、すべての労働者に適用されます。)
最低賃金の対象とならない賃金
①臨時に支払われる賃金(結婚手当等)
②1箇月を超える毎に支払われる賃金(賞与等)
③所定労働時間を超える時間の労働に対して支払われる賃金(時間外割増賃金)
④所定労働日以外の労働日に対して支払われる賃金(休日割増賃金)
⑤午後10時から午前5時までの間の労働に対して支払われる賃金のうち、通常の労働時間の賃金計算額を超える部分(深夜割増賃金等)
⑥精皆勤手当、通勤手当及び家族手当等
最低賃金額以上かどうかを確認する方法
支払われる賃金が最低賃金額以上となっているかどうかを調べるには、最低賃金の対象となる賃金額と適用される最低賃金額を以下の方法で比較します。
(1) 時間給制の場合
時間給≧最低賃金額(時間額)
(2) 日給制の場合
日給÷1日の所定労働時間≧最低賃金額(時間額)
ただし、日額が定められている特定(産業別)最低賃金が適用される場合には、
日給≧最低賃金額(日額)
(3) 月給制の場合
月給÷1箇月平均所定労働時間≧最低賃金額(時間額)
(4) 出来高払制その他の請負制によって定められた賃金の場合
出来高払制その他の請負制によって計算された賃金の総額を、当該賃金計算期間に出来高払制その他の請負制によって労働した総労働時間数で除して時間当たりの金額に換算し、最低賃金額(時間額)と比較します。
(5) 上記(1)、(2)、(3)、(4)の組み合わせの場合
例えば、基本給が日給制で、各手当(職務手当など)が月給制などの場合は、それぞれ上記(2)、(3)の式により時間額に換算し、それを合計したものと最低賃金額(時間額)を比較します。
最低賃金以上の賃金額を支払わない場合の罰則
最低賃金未満の賃金しか支払わなかった場合には、最低賃金額との差額を支払わなくてはなりません。また、地域別最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、最低賃金法に罰則(50万円以下の罰金)が定められ、特定(産業別)最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、労働基準法に罰則(30万円以下の罰金)が定められています。
全国の地域別最低賃金等、詳細は厚生労働省のホームページをご覧ください。
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カスハラと求職者等へのセクハラ対策義務化
2026年9月2日
2026年10月1日から「カスタマーハラスメント」と
「求職者等へのセクシュアルハラスメント」対策が義務化されます。
2026年10月1日から、すべての事業主に対し、次のハラスメントを防止するための措置が義務づけられます。
・カスタマーハラスメント
・求職者等に対するセクシュアルハラスメントなお、企業規模や業種による適用除外はありません。
1、カスタマーハラスメント、求職者等に対するセクシュアルハラスメントとは?
■カスタマーハラスメントとは、顧客や取引先等の言動が、社会通念上許容される範囲を超え、労働者の就業環境を害するものをいいます。正当な苦情や通常の意見まで、すべてがカスタマーハラスメントに該当するわけではありません。
■求職者等に対するセクシュアルハラスメントとは、採用面接、就職活動、インターンシップなどの場面で、求職者に対し性的な言動を行い、就職活動等を妨げることをいいます。
事業主には、方針の明確化、相談窓口の整備、相談への適切な対応、相談者のプライバシー保護、相談したことを理由とする不利益な取り扱いの禁止等が求められます。
またこれらの内容を従業員に周知し、ハラスメントを防止するための研修や情報提供を行うことも重要です。どのような行為が問題となるのか、問題が起きた場合に誰へ報告するのか等、対応方法を具体的に伝えておきましょう。
2、事業主が講ずべき措置(義務)とは?
■カスタマーハラスメント防止のために講ずべき措置(義務)
(1)事業主の方針の明確化及び周知・啓発
①カスタマーハラスメントには毅然とした態度で対応し、労働者を保護する旨の方針を明確化して労働者に周知・啓発する。
②カスタマーハラスメントの内容及びあらかじめ定めた対処の内容(対応方法、連絡経路等)を労働者に周知。
(2)相談体制の整備
③相談窓口を設置し、労働者に周知する。
④相談担当者が、適切に対応できるようにする。
(3)事後の迅速かつ適切な対応
⑤事実関係を迅速かつ正確に確認する。
⑥被害者に対する配慮のための措置を適正に行う。
⑦再発防止に向けた措置を講ずる。
(4)対応の実効性を確保するために必要なカスタマーハラスメントの抑止のための措置
⑧特に悪質なカスタマーハラスメントへの対処方針をあらかじめ定め、労働者に周知し対処を行うことができる体制を整備する。
(5)併せて講ずべき措置
⑨相談者のプライバシーを保護するために必要な措置を講じ労働者に周知する。
⑩相談したことや調査に協力したことを理由に、不利益な取扱いをしない旨を定め労働者に周知・啓発する。
■求職者等に対するセクシュアルハラスメントの防止のために講ずべき措置(義務)
(1)事業主の方針等の明確化及び周知・啓発
①求職者等に対するセクシュアルハラスメントを行ってはならない旨の方針を明確化し、労働者に周知・啓発する。
②求職者等に対するセクシュアルハラスメントを行った者について厳正に対処する旨の方針及び対処の内容を労働者に周知・啓発する。
③求職活動等に関するルールを明確にし、労働者及び求職者に周知・啓発する。(面接時間・場所の指定、実施体制、SNSの種類の指定等のルール)
(2)相談体制の整備
④相談窓口をあらかじめ定め求職者等に周知する。
⑤相談担当者が適切に対応できるようにする。
(3)事後の迅速かつ適切な対応
⑥事実関係を迅速かつ正確に確認する。
⑦被害者に対する配慮のための措置を行う。
⑧行為者に対する措置を適正に行う。
⑨再発防止に向けた措置を講ずる。
(4)併せて講ずべき措置
⑩相談者のプライバシーを保護するために必要な措置を講じ労働者及び求職者に周知する。
⑪相談したことや調査に協力したことを理由に、不利益な取扱いをしない旨を定め労働者に周知・啓発する。
特にカスタマーハラスメントへの対応を現場の従業員だけに任せると、従業員が一人で抱え込むおそれがあります。誰が対応し、どの段階で上司や会社に報告するのか、必要に応じて対応を中止したり、警察や専門機関への相談を検討したりするのかを、あらかじめ決めておくことが大切です。
また、自社の従業員が、他の事業主が雇用する労働者に対して不適切な言動を行わないよう、日頃から周知・研修等も行いましょう。
求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策は、採用段階から安心してかかわることができる環境を整えることを事業主に求めるものです。採用担当者だけでなく、会社全体で「採用の場でもハラスメントを起こさない」という意識を共有することが大切です。
2026年10月1日の施行に向けて、規程を整えるだけでなく、会社が適切に対応できる体制になっているか、今のうちに確認しておきましょう。
詳細は下記、厚生労働省ホームページにてご確認ください。
職場におけるハラスメントの防止のために(セクシュアルハラスメント/妊娠・出産等、育児・介護休業等に関するハラスメント/パワーハラスメント|厚生労働省
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令和8年 障害者法定雇用率引き上げ
2026年9月2日
障害者法定雇用率とは
障害者法定雇用率は、障害のある方が能力を発揮し、自立して働けるよう企業に雇用義務や差別の禁止を定めた「障害者雇用促進法」により定められています。
障害に関係なく、希望や能力に応じて、誰もが職業を通じた社会参加のできる「共生社会」実現の理念の下、一般労働者と同じ水準において常用労働者となり得る機会を確保することとし、全ての事業主に、常用労働者の数に対する割合(障害者雇用率)を設定し、達成義務等を課すことにより、それを保障するものです。
障害者法定雇用率が2.7%に引き上げ
障害者法定雇用率は段階的に引上げられてきており、令和8年7月からは 2.7% に引上げになりました。
この引上げにより、対象事業主の範囲が常用雇用労働者数37.5人以上へ広がり、今まで対象外だった中小規模事業所にも障害者雇用義務が発生します。
常用雇用労働者数は、週30時間以上の常用労働者を1人、週20~30時間の短時間労働者を0.5人でカウントして算出します。
週20~30時間の短時間労働者数を含めるのを忘れないように注意してください。
民間企業の法定雇用率 対象事業主の範囲 (常用雇用労働者数)
令和5年4月 2.3% 43.5人以上 令和6年4月 2.5% 40.0人以上 令和8年7月 2.7% 37.5人以上 雇用義務のある障害者の人数(法定雇用障害者数)は、「常用雇用労働者数×障害者法定雇用率(2.7%)」で算出し、小数点以下は切り捨てとなります。
障害者の就業が困難であると認められる業種(船員、建設業など)については、常用雇用労働者数を計算するときに、除外率に相当する労働者数を控除し、法定雇用障害者数を軽減していますが、この制度は廃止することが決まりっており、現在も経過措置として段階的に除外率を引き下げ、縮小する方向で運用しています。
雇用している障害者の人数は、労働時間や障害の程度によってどのようにカウントするかが細かく定められています。
週所定労働時間 30時間以上 20時間以上 30時間未満
10時間以上 20時間未満
身体障害者 1 0.5 ― 身体障害者重度 2 1 0.5 知的障害者 1 0.5 ― 知的障害者重度 2 1 0.5 精神障害者 1 1 0.5 障害者雇用状況報告
対象事業主は、毎年6月1日現在の障害者雇用状況を「障害者雇用状況報告書」でハローワークへ報告する必要があります。
報告を怠ったり、障害者雇用率が未達成の場合はハローワークの行政指導が行われ、行政指導後も改善が進まず雇用状況が著しく悪い場合は、雇入れ計画の作成提出を命じられます。
また、常用労働者100人超の企業は、不足1人につき月5万円の障害者雇用納付金が発生します。
その他、詳細は厚生労働省のホームページでご確認ください。
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健康保険 高額療養費制度の見直し
2026年8月4日
高額療養費制度とは
重い病気などで病院等に長期入院したり、治療が長引く場合には、医療費の自己負担額が高額となります。
そのため家計の負担を軽減できるように、一定の金額(自己負担限度額)を超えた部分が払い戻される高額療養費制度があります。
同一の月に医療機関等で支払った一部負担(自己負担)額が高額になり、自己負担限度額を超えたときは、申請することで、その超えた分が後日「高額療養費」として払い戻されます。
医療費が高額になることが事前にわかっている場合には、マイナ保険証を利用するか、限度額適用認定証を医療機関等に提示すると、医療機関等の窓口で支払う金額を自己負担限度額までに抑えることができます。
※保険外併用療養費の差額部分や入院時食事療養費、入院時生活療養費の自己負担額は対象になりません。
令和8年8月・令和9年8月からの見直しの内容について
今回の高額療養費制度の見直しでは、制度全体の持続可能性の確保の観点から、低所得の方の負担に配慮しつつ、主に療養期間が短期の方に追加のご負担をお願いする一方で、「多数回該当」の金額を維持した上で、新たに「年間上限」を設けるとともに、令和9年8月から標準報酬月額が15万円以下の方の「多数回該当」の金額を引き下げるなど、長期療養者や低所得者へのセーフティネット機能を強化しています。
新たに年間の上限額が新設されます
令和8年8月から、1年間(前年8月1日から7月31日で計算、初回の計算期間は令和8年8月1日~令和9年7月31日)にかかった自己負担の合計額が年間上限の金額を超えた場合、超えた金額が「高額療養費」として支給されるようになります。
高額療養費制度には、直近12ヵ月に3回以上高額療養費に該当した場合、4回目以降の自己負担限度額を引き下げる「多数該当」という仕組みがありますが、継続的に医療費がかかっていても各月では高額療養費に該当せず、多数該当の対象にならない場合は医療費負担が大きくなっていましたが、年間上限の新設により、このような方の医療費負担が軽減されることになります。
令和9年8月からは、応能負担という観点に基づき、所得区分をよりきめ細かいものとするため、現在の限度額から著しく増加することがないよう配慮しつつ、所得区分が細分化されます。
また、低所得者への配慮の観点から、「標準報酬月額が15万円以下の方」の多数回該当の金額が引き下げられます。
詳細は、厚生労働省・全国健康保険協会のホームページでご確認ください。
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パートタイム・有期雇用労働法が改正されます
2026年7月2日
パートタイム・有期雇用労働法が改正されます
~同一労働同一賃金への対応を改めて確認しましょう~
令和8年10月1日から、パート・有期雇用労働法に関する施行規則、同一労働同一賃金ガイドラインおよび雇用管理指針が改正されます。
パート・有期雇用労働法では、不合理な待遇差を禁止する「同一労働同一賃金」のルールが設けられています。
今回の改正は、このルールをより実効性のあるものとするため、近年の裁判例を踏まえてガイドラインを見直すとともに、労働者が待遇差について説明を受けやすい環境を整えることで、待遇差に関する説明の実効性を高め、公正な待遇の確保を図ることを目的として行われます。
1、同一労働同一賃金ガイドラインの見直し(告示)
今回の改正では、近年の裁判例等を踏まえ、企業が待遇差の合理性を判断しやすいよう、ガイドラインの内容がより具体化されました。
ガイドラインでは、基本給、賞与、退職金、各種手当、福利厚生等について、どのような場合に待遇差が認められるか、その考え方がより明確に示されています。
今回新たに追加された内容は次のとおりです。
(~厚生労働省:同一労働同一賃金ガイドラインの主な改正事項より~)
■賞与(記載の充実)・退職手当(新規追加)賞与・退職手当の性質・目的として、労務の対価の後払い、功労褒賞等の様々な性質・目的が含まれる。これらの性質・目的が妥当するにもかかわらず、非正規雇用労働者に対し、通常の労働者との間の職務の内容等の相違に応じた均衡のとれた内容を支給しない場合、不合理と認められるものに当たりうることに留意。
■無事故手当(新規追加)
通常の労働者と業務の内容が同一の非正規雇用労働者には、通常の労働者と同一の無事故手当を支給。
■家族手当(新規追加)
労働契約の更新を繰り返しているなど、相応に継続的な勤務が見込まれる非正規雇用労働者には、通常の労働者」と同一の家族手当を支給。
■住宅手当(新規追加)
住宅手当であって、転居を伴う配置の変更の有無に応じて支給されるものについて、通常の労働者と同一の転居を伴う配置の変更がある非正規雇用労働者には、通常の労働者と同一の住宅手当を支給。
■病気休職・休暇(記載の充実)
労働契約の更新を繰り返している等、相応に継続的な勤務が見込まれる非正規雇用労働者にも、通常の労働者と同一の病気休職・休暇(療養への専念を目的とした休暇に限る)期間に係る給与を保障。
■夏季冬季休暇(新規追加)
非正規雇用労働者にも、通常の労働者と同一の夏季冬季休暇を付与。
■褒賞(新規追加)
褒賞であって、一定の期間勤続した労働者に付与するものについて、通常の労働者と同一の期間勤続した非正規雇用労働者には、通常の労働者と同一の褒賞を付与。
・住宅手当
正社員、パート・有期雇用労働者のいずれも、実態として転居を伴う配置の変更をしていない場合において、正社員だけに住宅手当を支給することの不合理性が示されています。
・正社員人材確保論
正社員の人材確保や定着を図る目的で賞与や退職金の対象を正社員だけにしているというところは多いように思いますが、そのような抽象的な理由だけで直ちに不合理ではないと認められるものではなく、あくまでも待遇の性質や目的に照らして判断されるものであることが示されています。
・無期雇用フルタイム
短時間労働者にも有期雇用労働者にも該当しない、無期雇用フルタイム労働者については均等・均衡待遇の対象外でしたが、その部分についても同一労働同一賃金のガイドラインに留意し、不合理な待遇差を解消することが求められる旨が示されています。
・通常の労働者の待遇引き下げによる待遇差の解消
待遇改善にあたっては、正社員の待遇を引き下げるのではなく、パート・有期雇用労働者の労働条件の改善を図ることで解消することも求められており、これまで以上に企業には丁寧な対応が求められることになります。
・定年後に継続雇用された有期雇用労働者
定年退職したから一様に条件を切り下げてもよいということではなく、定年退職はあくまでも待遇差を考える上での要素の一つであり、待遇差の合理性は、待遇の性質や目的に照らして判断する必要があることが示されています。
待遇差の合理性は「正社員だから、パートだから」という雇用形態のみで判断されるものではありません。職務の内容、責任の程度、人材活用の仕組み等を踏まえ、それぞれの待遇の趣旨や性質に照らして判断されます。
そのため、企業では次のような点を改めて確認しておくことが重要です。
・住宅手当や家族手当は、どのような趣旨で支給しているのか。
・賞与や退職金は、何に対して支給する制度なのか。
・正社員とパート・有期雇用労働者との待遇差は、その趣旨に照らして合理的に説明できるか。
ガイドラインがより詳細に示され、企業にはこれまで以上に丁寧な対応が求められることになります。各待遇の考え方を整理し、不合理な待遇差となっていないか点検しておきましょう。
2、労働条件通知書への記載事項の追加(パート・有期法施行規則)
令和8年10月1日以降、パート・有期雇用労働者に交付する労働条件通知書には、新たに「通常の労働者との待遇の相違の内容・理由等について説明を求めることができる旨を記載することが必要となります。
なお、事業主が説明する義務自体は従来から定められており、今回新たに創設されたものではありません。今回の改正は、労働者にその権利を周知し説明を受けやすい環境を整えることを目的としています。そのため、通知書の様式を改定するだけでなく、説明を求められた際に、待遇差の内容や理由等をわかりやすく説明できるよう、説明資料や社内の運用を準備しておくことが大切です。
■パートタイム・有期雇用労働者に義務付けられている労働条件明示事項パートタイム・有期雇用労働者を雇い入れる際や契約更新の際には、現行制度のもとにおいても、通常の労働条件に加えて、次の事項の明示が必要です。
<昇給の有無>・<退職手当の有無>・<賞与の有無>・<相談窓口>
■令和8年10月から追加される事項
上記に加えて、令和8年10月1日からは次の事項の明示が必要になります。
・待遇の相違等に関する説明を求めることができる旨
<労働条件通知書の記載例> 次の窓口に対して通常の労働者との間の待遇の相違(内容・理由)などについて説明を求めることができる。
部署名 担当者職氏名 (連絡先 )
(厚生労働省パンフレットより)
3、雇用管理の改善等に関する措置の見直し(告示(雇用管理指針))
事業主が講ずべき雇用管理上の措置についても見直しが行われ、公正な賃金の決定に向けた取組や労使間の話し合いの促進、相談体制の整備、教育訓練・福利厚生の利用機会の確保等に関する内容が追加・充実されています。
※その他の改正内容については、厚生労働省公表資料をご確認ください。
4、まとめ
今回の改正を受けて、企業が取り組むべき主な内容は、次のとおりです。
1、正社員、パート・有期雇用労働者の待遇差の有無を検証するために、それぞれの賃金や福利厚生面等の現状の待遇を洗い出します。
2、待遇差が合理的なものかどうか検証するために、基本給の決定方法、諸手当の支給基準、賞与、退職手当、福利厚生(施設の利用、休暇、休職等)等、その一つ一つに対し、趣旨や目的を整理します。
3、待遇一つ一つの趣旨や目的に照らして、現状ある待遇差が合理的かどうか検証します。合理的だと判断できた場合は、従業員にその説明ができるよう、説明資料等の準備をします。
4、不合理な待遇差があった場合は、待遇差の解消に向けた制度の構築・整備を行う必要があります。そしてその内容を明確にし、従業員へ周知するためには、就業規則や賃金規程等に落とし込むことも重要な作業の一つとなります。
5、10月1日以降の労働条件通知書は、「待遇の相違等に関する説明を求めることができる旨」を追加した書式に変更することを忘れないようにしましょう。同時に、待遇差の説明が従業員に対してわかりやすく行えるよう、必要資料や説明用の書面を整えておくことも必要です。
厚生労働省のホームページには、ガイドラインはじめ、改正後の労働条件通知書のひな形等も公開されています。
各種手当や待遇の趣旨を改めて整理し、合理的に説明できる制度へと見直すことは、不合理な待遇差の解消だけでなく、従業員の安心感や働きがいの向上にもつながると思います。従業員が安心して能力を発揮できる職場は、企業への信頼や貢献意欲を高め、結果として組織全体の活性化にもつながるのではないでしょうか。
今回の改正を、見直しの好機として積極的に取り組んでみてはいかがでしょうか。
詳細は下記厚生労働省のホームページをご確認ください。
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令和8年 社会保険 算定基礎届の提出
2026年7月2日
社会保険算定基礎届(定時決定)の提出の時期になりました。
期間内に、日本年金機構へ提出してください。
(健康保険組合に加入の事業主の方は、健康保険組合にも提出してください。)
提出期間 : 令和8年7月1日(水)から7月10日(金)まで
定時決定とは
◆健康保険及び厚生年金保険の被保険者及び70歳以上被用者の実際の報酬と標準報酬月額との間に大きな差が生じないように、事業主は7月1日現在で使用している全ての被保険者及び70歳以上被用者に4・5・6月に支払った賃金を「算定基礎届」によって届出し、この届出内容に基づき、毎年1回標準報酬月額を決定します。
これを定時決定といいます。
◆「算定基礎届」により決定された標準報酬月額は、原則1年間(9月から翌年8月まで)の各月に適用され、納付する保険料の計算や将来受け取る年金額等の計算の基礎となります。
◆届出書類や案内文書が、事業主宛に6月上旬頃から日本年金機構より発送されます。
電子申請 または 同封されている返信用封筒にて事務センターへ郵送して下さい。
留意点
◆算定基礎届の提出の対象となるのは、7月1日現在の全ての被保険者及び70歳以上被用者です。
ただし、以下の(1)~(3)のいずれかに該当する方は算定基礎届の提出が不要です。
(1)6月1日以降に資格取得した方
(2)6月30日以前に退職した方
(3)7月、8月、9月随時改定の月額変更届を提出する方
◆報酬とは「労働の対償」として受けるものが報酬となります。
基本給だけでなく各種手当や通勤定期券(非課税分含む)も含まれますが、出張旅費、解雇予告手当、退職手当、臨時に受けるもの、3ヵ月を超える期間ごとに受けるものは除きます。
詳細については日本年金機構のホームページでご確認ください。
