傷病手当金の支給期間が通算化
2022年2月2日
健康保険法等の一部を改正する法律が公布され、2022年(令和4年)1月より、傷病手当金の支給期間が通算化されました。
○傷病手当金とは
被保険者が病気やケガの療養のために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に、被保険者とその家族の生活を保障するために支給される給付金です。
療養のため仕事を休んだ日から連続して3日間(待期)の後、4日目以降の仕事に就けなかった日に対して支給されます。
ただし、休んだ期間について事業主から傷病手当金の額より多い報酬額の支給を受けた場合には、傷病手当金は支給されません。
○支給条件
傷病手当金は、次の4つの条件を全て満たしたときに支給されます。
①業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
②仕事に就くことができないこと
③連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
④休業した期間について給与の支払いがないこと
○支給期間
支給される期間は、同一の病気やケガにつき、支給を開始した日から「通算して1年6ヵ月」に達する日までに変わりました。
以前は、途中で職場復帰などにより傷病手当金を受けなかった期間も1年6ヶ月に含まれていましたが、今回の通算化によって、傷病手当金を受けなかった期間がある場合には、支給を開始した日から1年6ヶ月を超えても、その期間分延長して支給されます。
ただし、支給を開始した日が令和2年7月1日以前の場合には、これまでどおり支給を開始した日から最長1年6ヵ月です。
また、資格喪失後の傷病手当金の継続給付の要件については変更されておりません。
資格喪失後の継続給付として傷病手当金を受給中の方が、一時的であっても労務可能な状態となった場合は、その後再び同一の病気やケガ等により労務不能となっても傷病手当金の支給は行われませんので、退職を控えた従業員への説明の際には注意が必要です。
厚生労働省リーフレット